シリーズ3作目で完結編。「Distance」「Essential 」と続いてコロナ禍の日常を絵と短いコメントで描いてきた今日マチ子のこの試みが無くなってしまうのは少し残念な気もする。とはいえ、インスタなどへの今日さんの投稿は続いている。また違う形でまとめられることを期待したい。
2022年の4月から2023年の4月までの期間のダイアリーだが、この期間は7波8波と大きな波があったものの、少しだけこちらにも慣れというか、余裕のようなものが生まれてきている。今日マチ子が描く絵にはまだまだマスクをしている人が多いが、2人3人4人と集う姿もたくさん見られる。その姿にそれはまさしく自分たちの姿で、このダイアリーには常に日常に対するリアル感があるのだ。彼女のイラストは繊細で美しく1枚1枚じっくり見ていたいが、そのコメントにはこれまで以上に今日マチ子らしさが垣間見えて「おぉぉ」と感じることがしばしばあった。前巻から続いている被災地への訪問の様子も多くの枚数が割かれていて、彼女らしい視点からの描写が素晴らしい。2023年3月12日のダイアリーは勇気ある1枚!
各巻の最後で同じことを書いている気がするのだけれど、コロナが本当に終結した時にこそ読み返してみたくなる大切な1冊だ。
◆DATA 今日マチ子 「From Tokyo わたしの#stayhome日記 2022-2023」(rn press)
◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピー、引用も)
◯シリーズ、他の2つの感想です