すっげえ!まぁミロコマチコは前からすごいのだが、これはまたまたすごい。すごみを増した。表紙からど迫力で色が溢れてる。上の表紙写真より実物はさらに迫力だ。原画はもっと迫力だろう。見たいなぁ、ううむ。タイトルも名前も手描きだが色に呑み込まれてよく見えない。
最初のページ、「ちいさな うみで うまれた」という文字。胎児みたいな龍がいる。次の見開き「ぼくは なみを つくっている」、大きな波、小さな波、そこで泳ぐ大きな魚、小さな魚。青のうねりが美しい。そこから、海へと運ばれていく見えない龍。赤!青!黄!緑!海の中の混沌!!「ざぁざば」青がはじけ、一瞬そこに龍の姿が。
カモメとの出会い、銀世界との出会い、大地との出会い、どれもが色で溢れている。色が踊り、色が弾け、色が世界を生み出していく。「そろそろ なみを おこさなくちゃ」!
「ぐわーん ぐわーん およぐ」「クジラや ウミガメが みちを まちがえないように」
あふれ飛び散る色!色!色!
「びゅういー びゅーういー とぶ」「わたりどりが ちゃんと たどりつけるように」
ドドドドドっとかっこいい言葉!言葉!言葉!」
みえないりゅう、っていったいなんだ?自然のすべてか!吹き荒れる風か、うずまく波か、空を行く雲か、そのすべてか。全体を貫くリズムとビートが気持ちいい。興奮しちゃうぞ、ミロコマチコ !またライブペインティングが見たいぞ。
◆DATA ミロコマチコ「みえないりゅう」(ミシマ社)
◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピー、引用も)
◯ミロコマチコ 、他の絵本の感想などはこちら!!