晶文社で片岡義男本というだけでなんだかうれしい。タイトルには亡くなった平野甲賀さんの題字が使われている。全体は2つに分かれていて「夕刊フジ」に連載されていたカレーライスのエッセイをまとめたものが1部。2部は餃子ライスをテーマにした書き下ろしの小説だ。このマッチングがなんだか楽しい。
エッセイは母親が彼のために作った黄色いカレーライスの思い出から始まって、次から次へとカレーの話が続いている。日本で食べることができるカレーの種類だとか、ライスカレーかカレーライスか、京都のカレーライスの話、ちょっとした掌編のストーリーのようなものまで本当に様々。この自在さが片岡義男なのだ。前に出した「珈琲が呼ぶ」「僕は珈琲」という珈琲のエッセイに通じる楽しさがここにはある。いろんな人にカレーライス体験を聞いた話というのもあるのだが、それがどこまでリアルでどこまで創作なのかもよく分からない。ま、それはどうでもいいことなのだけど。
さて、餃子ライス小説!!いやぁこれがなんだかすごくいい。「餃子ライスはひとりで食べる夕食の幸せ」というタイトル。主人公はフリーランスのライター佐伯。特別なことは何も起こらない。小田急の下北沢辺りで人に会ったり、仕事の話をしたり、神保町で打ち合わせをしたり。その時々に珈琲や餃子ライスが出て来る。あ、ステッドラーの小さな消しゴムの話もよかったな。片岡義男のエッセイや小説は読んでいるだけでなぜだか幸せな気分になれる。片岡ワールドを知らない人もぜひぜひ!
さて、餃子ライス小説!!いやぁこれがなんだかすごくいい。「餃子ライスはひとりで食べる夕食の幸せ」というタイトル。主人公はフリーランスのライター佐伯。特別なことは何も起こらない。小田急の下北沢辺りで人に会ったり、仕事の話をしたり、神保町で打ち合わせをしたり。その時々に珈琲や餃子ライスが出て来る。あ、ステッドラーの小さな消しゴムの話もよかったな。片岡義男のエッセイや小説は読んでいるだけでなぜだか幸せな気分になれる。片岡ワールドを知らない人もぜひぜひ!
◆DATA 片岡義男「カレーライスと餃子ライス」」(晶文社)
◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピー、引用も)
カレーを食べ続ける、その連続が人生になる。
カレーライスは思い出だ。
◯片岡義男、他の本の書評などはこちら!
【書評ランキングに参加中】押していただけるとうれしいです。