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【コミック】市川春子「虫と歌」-手塚治虫文化賞「新生賞」受賞!高野文子のフォロワー、それとも…

 

虫と歌 市川春子作品集 (アフタヌーンKC) 虫と歌 市川春子作品集 (アフタヌーンKC)

講談社 2009-11-20
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 手塚治虫文化賞で「新生賞」を取った市川春子のデビューコミック。

受賞前から気になっていたのは、彼女が高野文子のフォロワーみたいな

意見をネットで読んだから。フォロワーってあまりいい意味には使われ

ない。同時に、そういってしまうには惜しい、という感想も。いずれに

しても、高野文子は二人はいらないし、彼女のような才能はそうそうい

ない。迷いながらも読んでみた。

 

 表題作など4つの短編が収まっているが、そのうちでは「日下兄妹」

と「虫と歌」がいい。高野文子の影響は確かにある。本の帯には「深く

て、軽やか、新しい才能!」と書いてあるが、深度という意味では高野

には遥かに及ばない。高野は深海まで潜っていけるが、市川はまだ海面

付近でウロウロしてる、という感じ。しかも、息継ぎが浅い。めざすと

ころも微妙に違うだろう。「日下兄妹」は肩を痛めた投手と突然現れた

異形の妹の話。「虫と歌」は3人兄妹が暮らす家に異形の弟がやって来

る話だ。こういった「人間ではないもの」を登場させることでコミュニ

ケーションを語ることは、ある意味、常道という気がしないではない。

ただ、彼らの関係が深まっていくプロセスには市川らしさがあって好感

が持てる。どうやら寡作の人のようだが、ちょっと後を追いかけてみた

い。まだまだ変化する可能性がこの人の中にはありそうだ。次回作を楽

しみに待とう。

 

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