これは今年のマイベスト候補。直木賞にもノミネートされているので発表が楽しみ。多分、取れるでしょう!これを落とすようなら選考委員はアホだ。
「平凡パンチ」「anan」などを出した頃の平凡出版(現・マガジンハウス)を彷彿させる出版社が舞台。1964年、東京五輪の年にこの会社で出会った3人の女性の物語だ。恵まれない子供時代を過ごしたイラストレーターの妙子(ペンネームは早川朔)は、自ら売り込んだ作品が目に留まり新雑誌の表紙に抜擢される。親子三代の物書きで母親が有名な作家だったフリーライターの登紀子は、その新雑誌で頭角を現し、なくてはならない存在になる。同じ出版社に事務職として入った鈴子はその後、専業主婦の道を選ぶ。三者三様の生き方、そして、考え方。自らの人生で何が欲しくて、何を犠牲にするのか、それともしないのか。
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