また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

■か行の作家

【書評】金城一紀「GO」-直木賞受賞作 、痛快なラストがたまらない!!  

GO posted with ヨメレバ 金城 一紀 KADOKAWA 2007年06月23日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 金城一紀の直木賞受賞作品。とても軽やかで気持ちのいい小説だ。ひと言で言えば、青春恋愛小説。作者がコリアン・ジャパニーズで、主人公もそうい…

【BOOK NEWS】金城一紀「映画篇」、コミック化!

今朝の朝日新聞には広告が出てましたが、他紙はどうだったのかな?このブログでもとりあげた金城一紀の傑作「映画篇」が、遠藤佳世の手でコミック化、「ビッグコミックスペリオール」の本日発売号から連載がスタートするようです。 遠藤佳世は知らないのだけ…

【アンソロジー/書評】北村薫・宮部みゆき編「名短篇、ここにあり」-完成度より奇妙な味を優先、うれしいなぁ

名短篇、ここにあり posted with ヨメレバ 北村薫/宮部みゆき 筑摩書房 2008年01月09日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 希代の本読みである北村薫と宮部みゆきが選んだ12のおすすめ短篇、となると読まないわけにはいかない。アンソロジーの楽…

【書評】川上弘美「夜の公園」-恋愛のドロドロではなく、心の襞の細部までしっかりと描く

夜の公園 posted with ヨメレバ 川上弘美 中央公論新社 2009年04月25日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 川上弘美の恋愛小説と言えば、ちょっと斜めな感じのシチュエーションが多く、それがなかなか良かったりするのだけど、「夜の公園」はち…

【書評】角田光代「対岸の彼女」-対岸にある2人の女性の物語、過去が現代を支える構成が素晴らしい

対岸の彼女 posted with ヨメレバ 角田 光代 文藝春秋 2007年10月10日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 05年の第132回直木賞受賞作品。専業主婦の小夜子の物語と高校生の葵の物語が交互に描かれる。このスタイルがとても効果的だ。小夜子の物…

【BOOK NEWS】金城一紀「映画篇」、文庫化!

映画篇 posted with ヨメレバ 金城一紀 新潮社 2014年08月 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 以前紹介した金城一紀の傑作「映画篇」が集英社文庫で文庫化されました。これはおもしろいですよ。かなりのおすすめです。未読の方はぜひ、どうぞ。…

【書評】小林信彦「日本橋バビロン」-生家の盛衰を描いた小林信彦ならではの叙事詩

日本橋バビロン posted with ヨメレバ 小林 信彦 文藝春秋 2007年09月17日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 「親父さんは男の子二人と両手をつないで、銀座を歩くのが夢だったんだって…」という作者の弟の言葉で物語は始まる。日本橋にあった…

【書評】「花模様が怖い―謎と銃弾の短篇」-独特なにおいがする片岡ハードボイルド、たまらないなぁ

片岡義男の小説は70年代によく読んでいた。でも、その頃は彼の恋愛小説が何冊も映画化されていた時期で、世間的には片岡義男=軟弱ってイメージがあったんじゃないかと思う。でも、なんだか良かったなぁ彼の小説って。その乾いた感じとか。その頃、ハードボ…

【書評】金城一紀「映画篇」-5つの連作で紡ぐ映画への愛!とにかく泣ける、ラストワン。これこそ物語を読む幸せ

映画篇 posted with ヨメレバ 金城 一紀 集英社 2007-07 Amazon Kindle 楽天ブックス いやぁ、これはまいったなぁ。まいった!まいった!まいったなぁ。こういう仕掛けになってるとはねぇ…。いくら書評ブログでもこいつはとても書けない。無粋な評論家なんか…

【映像化】ドラマ「八日目の蝉」を見る!

ひぇ~、こりゃアカン。過剰な演出×ミスキャストで、どうにもならんです。角田光代の原作にも瑕疵はある。それでも物語の力があるから、読者はこの小説を支持してるのだ。ドラマ化するなら、その傷をうまくカバーして、よりリアリティを持たせるのが演出家と…

【書評】川上未映子「ヘヴン」-「いじめ」を描く中で著者が語りたかったものは…大きな問いかけを含んだ問題作

ヘヴン posted with ヨメレバ 川上 未映子 講談社 2009-09-02 Amazon 楽天ブックス 去年の話題作。川上未映子を読むのは初めて。大阪弁の小説も知らないし、芥川賞の「乳と卵」も未読だ。この物語はいじめを描いているけれど、それだけではなく、さらに大き…

【書評】川上弘美「これでよろしくて?」-人間関係の中で感じる「小さな戸惑い」、それって全然OKなのよ

これでよろしくて? posted with ヨメレバ 川上 弘美 中央公論新社 2009-09 Amazon 楽天ブックス 昨秋出た本なのですが、なんだか軽い感じなのでスルーしちゃった人も多いかもしれませんね。でもこの川上弘美の小説、意外や意外の大傑作。いやぁ~驚いた。小…

【書評】角田光代「八日目の蝉」-3月末テレビドラマ化!「八日目の蝉」は読んでから見よ!

八日目の蝉 posted with ヨメレバ 角田 光代 中央公論新社 2007-03 Amazon Kindle 楽天ブックス この逃避行、その果てに彼女は何を見たのか? すでに13万部を突破した角田光代、昨年の話題作。ドラマ化のニュースを聞いたので急いで読んだ。 不倫関係にあっ…