書評家の瀧井朝世さんが編集した「恋の絵本」シリーズの第二弾。桜庭一樹作の第一弾も早く読まなくちゃ!!
最後のページを開いて思わず「アッ!」と声が出た。この絵本は、読む人を試している。いや、辻村さんにはそんな気はまったくないだろう。でも結果的に試されているのだ、自分という人間を。
すきな ひとに 「すき」って いうのが はやってる。
という一文からこの絵本は始まる。今日マチ子さんの絵はキャラクターを含めてやさしくスマートなので以前から大好きだ。で、みっちゃんという女の子が主人公に問いかける。好きな人がいるなら「好き」って言わないのか?、と。わかんない、と答えると彼女は
じゃあ、それは すきじゃないんだよ
ほんとうの すきじゃないんだよ
って言うのだ。でも、実は、本当は、好きな人がいる主人公。彼への思いが綴られる後半部が切ない。そして、ラスト。あなたは「アッ!」って言いましたか?言いませんでしたか?それとも…。いろんな人にぜひ読んでもらいたい恋の絵本。おすすめ!!!
DATE◆辻村深月/今日マチ子「すきっていわなきゃだめ?」1500円(税別)
◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピーです)
「すき」っていわない
「すき」も、すき!
◯シリーズ1作目はこちら
2019.8.16 こちらは台風の影響で強い風が吹いています。直撃した地方の皆さんは大丈夫でしたか?読書は村山由佳「晴れときどき猫背 そして、もみじへ」が終わったところ。
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