三島由紀夫賞と山本周五郎賞はいつもこの時期にノミネート作が発表になって、5月半ばには受賞作が発表になるのですが、今年はコロナ禍ということもあって、選考会が秋に延期になっちゃいました。ノミネート作品はちゃんと発表になったので早速紹介しましょう。
まずは三島由紀夫賞候補5作です。
◯河崎秋子「土に贖(あがな)う」
◯宇佐見りん「かか」
◯千葉雅也「デッドライン」
◯崔実「pray human」(群像3月号)
◯高山羽根子「首里の馬」(新潮3月号)
崔実さんと高山さんの作品はまだ本になっていません。崔実さんは「ジニのパズル」の人ですね。千葉さんと高山さんは最近の賞レースでよく名前があがっています。河崎秋子さん、知らなかったのですが北海道を舞台にした小説でいろいろ賞も取っている方です。宇佐美さんの作品は20歳のデビュー作。第56回文藝賞受賞作品です。
さて、山本周五郎賞のノミネート5作はこちら。
◯寺地はるな「夜が暗いとはかぎらない」
◯赤松利市「ボダ子」
◯宇佐美まこと「展望塔のラプンツェル」
◯早見和真「ザ・ロイヤルファミリー」
◯柚月裕子「暴虎の牙」
宇佐美さんの「展望塔のラプンツェル」は「本の雑誌」の昨年の年間ベストテン第1位の作品です。 読みたいなぁ、と思っていました。赤松さんの「ボダ子」は話題作、早見さんの「ザ・ロイヤルファミリー」も新聞で大きな広告を見かけました。柚月さんの「暴虎の牙」は大好評「孤狼の血」シリーズの完結編です。表紙から何だか気になるのが寺地はるなさんの「夜が暗いとはかぎらない」。これ、どうなんでしょう?
というわけで、自慢じゃないけど全10作、どれも読んでないのでいったいどの作品が選ばれるのか見当もつきません。選考会は秋、ということで気になるものは読んでみようかな。
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