春にノミネート作が発表になりましたが、コロナ禍で受賞作の発表が延びた三島由紀夫賞と山本周五郎賞、昨日やっと決定しました。三島賞は宇佐見りんさんの「かか」が受賞!宇佐美さんが20歳で文藝賞を受賞したデビュー作です。三島賞では最年少受賞!パチパチパチ!アマゾンの内容紹介を。
うーちゃん、19歳。
母(かか)も自分も、もう抱えきれん。
選考委員・町田康、村田沙耶香、震撼。
痛みと切なさを描く20歳の才器、第56回文藝賞受賞作。
19歳の浪人生うーちゃんは、大好きな母親=かかのことで切実に悩んでいる。かかは離婚を機に徐々に心を病み、酒を飲んでは暴れることを繰り返すようになった。鍵をかけたちいさなSNSの空間だけが、うーちゃんの心をなぐさめる。
脆い母、身勝手な父、女性に生まれたこと、血縁で繋がる家族という単位……自分を縛るすべてが恨めしく、縛られる自分が何より歯がゆいうーちゃん。彼女はある無謀な祈りを抱え、熊野へと旅立つ――。
未開の感性が生み出す、勢いと魅力溢れる語り。
痛切な愛と自立を描き切った、20歳のデビュー小説。
人間の気分、気持ちが恐ろしいほど正確に文章化されている。そしてそれが何度も人間存在そのものに迫って胸を衝かれる。
――町田康
この作者は、書くことの呪いにかかっている。それは、信頼できる、「作家」としての呪いだ。
――村田沙耶香
町田康さん、村田沙耶香さん、褒めてますねぇ。これはちょっと読みたいぞ。宇佐見さん、今は「推し、燃ゆ」も話題になっています。選考委員は、川上未映子、高橋源一郎、多和田葉子、中村文則、松家仁之さんでした。
◯「推し、燃ゆ」にも注目!
山本周五郎賞は早見和真さんの「ザ・ロイヤルファミリー」でした。パチパチパチ!この作品はJRA賞馬事文化賞も受賞しています。アマゾンの内容紹介を。
継承される血と野望。届かなかった夢のため――子は、親をこえられるのか? 成り上がった男が最後に求めたのは、馬主としての栄光。だが絶対王者が、望みを打ち砕く。誰もが言った。もう無理だ、と。しかし、夢は血とともに子へ継承される。馬主として、あの親の子として。誇りを力に変えるため。諦めることは、もう忘れた――。圧倒的なリアリティと驚異のリーダビリティ。誰もが待ち望んだエンタメ巨編、誕生。
ふむふむ、馬主の話なんですね。馬好きの人は読んだ方がいいなぁ。選考委員は伊坂幸太郎、江國香織、荻原浩、今野敏、三浦しをんさんでした。
◯今回のノミネート作についてはこちらの記事を
◯三島由紀夫賞のHPはこちら
◯山本周五郎賞のHPはこちら
【書評ランキングに参加中】
ランキングに参加中。押していただけるとうれしいです。