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【絵本/感想】M.B.コブスタイン「ねむたいひとたち」ーねむたい、ねむたい。ねむたいひとたちもねむたくないひとたちもみんなみんなねむたい!

 

 作者のゴフスタインについてはほとんど知識がなかった。女性で2017年に77歳で亡くなっている。かなり有名な絵本作家らしい。この絵本に惹かれたのはそのタイトルと表紙に描かれた絵。そして、谷川俊太郎訳だったこと。タテ126mm 、ヨコ119mmの小さな絵本だ。その中に眠たい人たちが眠たい顔してずっといる。ううむ、これはいいぞ、好みだぞ。

 

 

 

 原題は「SLEEPY PEOPLE」、まんまですね。谷川さんは変に凝った訳をしないから安心感がある。いやそれにしてもゴフスタインさんのこのシンプルな線で描かれたシンプルなキャラクターの不思議な魅力!たまりません。大体、この人たち、家族なのですが、一度も目を開けない。始めから終わりまでずっと眠たいまんま。絵本の言葉も極力少なくしているようで、読んでるうちに眠たくなっちゃう。

 

 「ねむたいひとたちは」で1ページ、「ねむれるばしょさえあれば」でさらに1ページ、「どこでもいいのです」で1ページ。あくびをすれば、「あああああはーふ」、のびをしたなら「ううううううーん」。寝る前にはココアとクッキー、お母さんが歌をうたって。あぁもうみんな、眠たい眠たい。読んでるこちらも眠たい眠たい。もうでもいいわぁ。
◆DATA M.B.ゴフスタイン「ねむたい人たち」(あすなろ書房)800円(税別)

 

◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピーです)
 

◯M.B.ゴフスタイン日本のオフィシャルサイト

 

2021.10.20  今日の東京は晴天で暖かいけれど最近寒暖差がすごい。体調崩しそう。読書はブレイディみかこ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」。