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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!金原ひとみ「ミーツ・ザ・ワールド」、吉田修一「ミス・サンシャイン」!「文藝」最新号も気になる!(2022.1/3週)

 

 出た本、すでに年始のご挨拶でお知らせしましたが金原ひとみ「ミーツ・ザ・ワールド」出ました。「死にたいキャバ嬢と推したい腐女子 二人の出会いが新たな世界の扉を開く」と帯にあります。もうこれだけで読みたい!っていうか、もう買っちゃったが。金原さんは今年もしっかりと追っかけたい作家です。

 

 

 吉田修一の最新作「ミス・サンシャイン」も出ました。ちょっとおもしろいテーマ。アマゾンの紹介文をどうぞ!

 

僕が恋したのは、美しい80代の女性でした…。大学院生の岡田一心は、伝説の映画女優「和楽京子」こと、鈴さんの家に通って、荷物整理のアルバイトをするようになった。鈴さんは一心と同じ長崎出身で、かつてはハリウッドでも活躍していた銀幕のスターだった。せつない恋に溺れていた一心は、いまは静かに暮らしている鈴さんとの交流によって、大切なものに触れる。まったく新しい優しさの物語。

吉永小百合、推薦。
「彼女は亡くなり、私は生きた」
鈴さんの哀しみが深く伝わって来ました。
作家の故郷への思いを
私は今、しっかりと受け止めたいです。

 

 おぉ、吉永小百合さんの推薦文も!「まったく新しい優しさの物語」、気になります。

 

 出た雑誌、「文藝 2022年春季号」出ました。これも書いました。一番の注目は宇佐美りんさんの芥川賞受賞第1作「くるまの娘」でしょう。バレーの吉田都さんとの対談で宇佐美さん、次作は一番自分が書きたいテーマを書くと言ってリキが入っていたので注目しています。と言っても僕は文芸誌で小説は読まないんです。単行本になった時にかなり直しが入る場合が多いので。今回はその特集「母の娘」に惹かれました。伊藤比呂美×金原ひとみの対談もあるし、すでにツイッターで話題になっているイ・ランの「母と娘たちの狂女の歴史」も気になる。アマゾンから目次の一部を!

 

◎創作
宇佐見りん「くるまの娘」(190枚)芥川賞受賞第一作
一家は、久しぶりの車中泊の旅に出た。甘く懐かしい思い出の道をなぞるうち、家族のままならなさの根源にあるものが引きずり出されてゆく。「かか」「推し、燃ゆ」で新時代の文学を立ち上げた作家の、真価を決定付ける圧巻の第三作。車ごと地獄から救い出そうともがく、娘の絶唱。

児玉雨子「じゃあ何から産まれたかったの?」(150枚)
「私たち、新しく母娘(おやこ)になりませんか?」実の母娘関係が修復不可能なほど破綻した、かつて塾の先生と教え子だった女二人。仲睦まじく暮らす二人の〈ホーム〉に、先生の実娘が妊娠した身で乗り込んできて――。気鋭の作詞家が、母性への疑いを鋭く切り出す第二作中篇。

*

◎特集 母の娘
【批評】
水上文 「「娘」の時代 「成熟と喪失」のその後」(110枚)

【対談】
伊藤比呂美×金原ひとみ「母は娘を救えない」

【創作】
西加奈子「ママと戦う」
ダンティール・W・モニーズ 岸本佐知子 訳 「敵の心臓」
島本理生「鳥人間だった私」
金原ひとみ「愛を知らない聖者ども」
平岡直子「お母さん、ステルス戦闘機」


【エッセイ】
水村美苗 「「母性神話」と私の母」
イ・ラン 斎藤真理子 訳「母と娘たちの狂女の歴史」
セキユリヲ「縁をつなぐ」
花田菜々子「母と子になれない私たち」


【論考】
はらだ有彩「山姥がハハハと笑うとき」

【ブックガイド】
アルテイシア/海猫沢めろん/中村佑子/堀越英美
「物語化された「母」を解放する ブックガイド20」

 

◯これまでの「出る本、出た本」はこちらから

 

2022.1.11  オミクロン、あっという間の感染者増。重症化は少なく現在の重症者も少ないけれど。さて、どうなる?読書は伊集院静「ミチクサ先生下巻」。

 

 

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