大賞 ◯宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」
というわけで大賞は宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」に決定しました!パチパチパチ!!なんというか、いかにも本屋大賞!というセレクトだなぁ。アマゾンの紹介文を。
2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。
コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。
M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。
今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。
2023年、最注目の新人が贈る傑作青春小説!
西武大津店の閉店という実話がベースにあるのと成瀬あかりというキャラクターのおもしろさが際立つ小説です。ただ、おもしろい、おもしろいけどちょっと物足りない、というのが僕の率直な意見。書評、書いてるので読んでみてください。
◯成瀬シリーズ続編「成瀬は信じた道をいく」も出ています。
2位以下は次の通りでした。
2位◯津村記久子「水車小屋のネネ」
3位◯塩田武士「存在のすべてを」
4位◯夏川草介「スピノザの診察室」
5位◯多崎礼「レーエンデ国物語」
8位◯凪良ゆう 「星を編む」
9位◯知念実希人「放課後ミステリクラブ 1金魚泳ぐプール事件」
10位 ◯小川哲「君が手にするはずだった黄金について」
個人的に本命に推していた「水車小屋のネネ」「存在のすべてを」が2位、3位に入ったのはよかったです。僕の昨年の年間ベスト1「黄色い家」も本屋大賞は無理かなと思ってましたが6位と健闘しました。
少し前に発表された発掘部門「超発掘本!」は井上夢人さんの「プラスティック」に決まりました。井上夢人さんは岡嶋二人のペンネームで書いていた2人組の1人です。「プラスティック」は1994年に発売された作品。これもアマゾンの紹介文を!
54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドの傑作ミステリー。
翻訳小説部門はファン・ボルムさん「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」に。これは韓国のベストセラー小説で話題になっていたのでちょっと気になってた1冊でした。アマゾンの紹介文を。
完璧な人生なんてないけれど、「これでいい」と思える今日はある。
ネットで人気を博し韓国で累計25万部(2023年9月26日現在)を突破した、心温まるベストセラー小説!
ソウル市内の住宅街にできた「ヒュナム洞書店」。会社を辞めたヨンジュは、追いつめられたかのようにその店を立ち上げた。書店にやってくるのは、就活に失敗したアルバイトのバリスタ・ミンジュン、夫の愚痴をこぼすコーヒー業者のジミ、無気力な高校生ミンチョルとその母ミンチョルオンマ、ネットでブログが炎上した作家のスンウ……。
それぞれに悩みを抱えたふつうの人々が、今日もヒュナム洞書店で出会う。
新米女性書店主と店に集う人々の、本とささやかな毎日を描く。
◯本屋大賞のホームページはこちら!
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