いやいやいやいや、これはちょっとスゴイぞ。ヨシタケシンスケは絵本でコンスタントに新しいアプローチを続けているけど、「そういうゲーム」は最近の中では一番!うううむ、いい!
見開きで左ページが文章、右ページが絵という構成。最初の見開きの文章は
おうだんほどうの 白いところだけふんで
むこうがわまで いけたら かち。
おちたらワニがいる。
そういうゲーム。
そういう絵がモノクロームで描かれている。あぁなるほど、こういうことをこういう感じでやっていくんだな、と僕は思った。この「ゲーム」は特に新しいことではないし、でも、ヨシタケさんらしい「違うゲーム」が作られていくのかな?、それぐらいの期待だった。ところが。
ところが先に進んでいくと、意外な展開が。展開というか、こんなのが次々と出てくるのだ。
つらいとき、想像力だけを使って
手のひらに小さな人が見えるようになるかどうか。
その人とたのしくおしゃべりできるようになるかどうか。
そういうゲーム。
そこに放たれた言葉たちが、息苦しく生きづらい今の時代の人々のおまじないの言葉になっていることが分かってくるのだ。「そういうゲーム」と思うことで、肩の力がスッと抜けて、なんとか前に進めそうな気になる。
前半と後半を分ける2つの見開き、テキストだけの見開きと絵だけの見開き、その力強いメッセージ!!座右の絵本、じゃないか、これは!
◆DATA ヨシタケシンスケ 「そういうゲーム」(KADOKAWA)
◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピー、引用も)