最初の見開き、新発売のロボットのおもちゃを見つけて「欲しい、欲しい!」と言い出す男の子。ついには地面に寝転び駄々をこねる。呆れ顔のお母さん。次の見開き、左ページ、ロボットを買ってあげるお母さん。「あんなに ほしがってたのに」という文字。右ページ、放ったらかしのロボットや他のおもちゃ、そして「もう こんな」の文字。ヨシタケさん得意のパターン攻撃???
「あんなに わらってたのに」「もう こんな」、「あんなに ないてたのに」「もう こんな」このあたりは絵も想像しやすい。でも、次第次第にちょっと想像しにくいものも出てきて。この辺りがヨシタケさんの真骨頂!いろいろ出てくる「もう こんな」の「もう こんな」感がたまらない。さすが、ヨシタケシンスケ!
そして、これ、実は実は母と息子の成長物語でもあるのだ。だんだん大きくなってくる息子。だんだん年老いてくるお母さん。そして「まだ たりない」ものが…。あれ?そういえばこの家…お父さんは?そうか、そうなのか!そして、ラスト。なんだこれ泣けちゃう話じゃないかよぉ〜〜〜〜〜〜〜!
◆DATA ヨシタケシンスケ「あんなにあんなに」1200円(税別)(ポプラ社)