また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2019.7/4週)

 矢部太郎「大家さんと僕 これから」(7/25)出ます。ベストセラーになった前作の続編。そして、完結編です。矢部さんの絵、好きだなぁ。番外編も出ていますよ。

 

 そして、片岡義男の長編小説「窓の外を見てください」(7/24)も出ます。片岡さん80歳です。ううむ。その歳で本当におもしろい小説が書ける。すごい!今回もなんだかおもしろそう。アマゾンの内容紹介を引用します。

 

江國香織さん、陶酔!
小説風に書くと、“「革新的? 確信犯的? なんといっていいかわからないわ、でも、すみずみまでほんとうにおもしろい」と香織は言った。「小説のなかで何度も発生するのね、小説が」そう続け、「それにしても、きび団子」と感に堪えたように呟いて、「こんな小説、片岡義男にしか絶対に書けないわ」と、幸福そうなためいきをついた”のでした。

デビューしたばかりの青年作家・日高は、勝負の2冊目執筆のため、かつて親しかった3人の美女を訪ねようと思い立つ。その間にも、創作の素材となる出会いが次々に舞い込んできて……。
小説はどのように発生し、形になるのか。めぐり逢いから生まれる創造の過程を愉しく描く。
瑞々しい感性を持つ80歳の “永遠の青年”片岡義男、4年ぶりの最新長篇。

 

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【広告コンペ】「ココロを運ぶ一行タクシー 東京物語」、ベスト50に2本選ばれました!

 この「ココロを運ぶ一行タクシー 東京物語」、ベスト50に選ばれたコピーはタクシーにラッピングされて都内を走る、ということでなんだか楽しそうだな、と思って応募しました。大体、賞金に目が眩んで応募してるので、僕にとってはこういうのは非常に珍しいことです。

 

 で、幸運にも2本が選ばれて、こんな風にランピッグされ、現在、都内を走行中です。

 

◯抜け道行きます!その一言が嬉しくて

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 ◯スマホより窓の外を見たくなる夜

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 このコピー、どちらとも選ばれたのが意外でした。え〜っこれ?って驚きましたが、5598本の中からの2本なので喜ばないと、ね。上位の賞には選ばれませんでしたが、2番目のは最優秀に輝いた川村さんはじめ何人かの人にすごく褒めてもらえたので、嬉しかったです。で、その川村真悟さんの最優秀コピーはこれ!

 

シンデレラ24時過ぎても送ります。

 

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【賞いろいろ】噂の新井賞、第10回はレティシア・コロンバニ「三つ編み」に決定!

 さてさてさて、芥川賞・直木賞決定当日に発表される噂の新井賞ですが、レティシア・コロンバニ「三つ編み」に決まりました。新井さんのツイートをご覧ください。

 

 

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【文学賞】第161回芥川賞・直木賞受賞作、決定!!芥川賞は今村夏子さん、直木賞は大島真寿美さん

 

  決まりました!芥川賞は3度目のノミネートの今村夏子さん「むらさきのスカートの女」です。パチパチパチ!全部未読のくせにこんなこと言うのはなんですが、この中なら今村さんか高山さんのどちらかかW受賞かな、と思っていました。よかった、よかった。高山さん、残念!

 

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【アート/書評】南伸坊「私のイラストレーション史」-これはイラストレーションと和田誠へのリスペクトの1冊だ

 このタイトル、2つの解釈が可能だ。1つは南伸坊自身のイラストレーション史、もう1つは南伸坊にとっての「イラストレーション史」だ。僕は前者だと思って読み始めたのだが、実は後者だった。

 

 だから、僕が好きな彼のイラストレーションはこの本には登場しない。いや、登場しないことはない。たくさん入っているのだが、その多くが、彼が影響を受けたり、編集者として手がけたりしたイラストレーションや漫画作品の伸坊氏自身による「模写」なのだ。例えば横尾忠則が描いた「話の特集」の表紙も彼が自らの手で描いている。実物を載せればいいじゃないか、という気もしないではないのだが、これがなんだかおもしろく、南伸坊らしさを強く感じた。

 

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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!  (2019.7/3週)

 さてさてさて、出る本。新海誠「小説 天気の子」(7/18)出ます。映画は19日から公開!結局、試写会なしで7日にやっと完成したようです。「小説 君の名は。」も170万部超のベストセラーだから、これも買う人多そうです。文庫だしね。

 

◯映画の公式サイトはこちら


  出た本。劉慈欣「三体」、出ました。発売1週間ですでに10刷の大ヒット!アジア人の作家として初のヒューゴー賞を受賞したSF大作。おぉ三部作なんですね。SF音痴の僕がいろいろ書くより、アマゾンの内容紹介をちょっと長いけれど引用してみます。

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【BOOK NEWS】河出書房新社の文芸誌「文藝」2019年秋季号、17年ぶりの重版決定!

 

 

 基本的に文芸誌は買わない。だけど、最近はどの雑誌も興味深い特集が多いので時々買ったり、立ち読みしたりしている私です(買え!)。それにしても「文藝」最新号の重版にはびっくり!雑誌の重版ってほとんどなくて超異例なことらしい。「文藝」では2002年の冬季号以来、17年ぶりとのこと。ううむ。

 

 今回の特集は「韓国・フェミニズム・日本」。読書好きならご存知のようにチョ・ナムジュ「82年生まれ、キム・ジヨン」がベストセラーになるなど韓国文学に注目が集まっていることがヒットの遠因だと思うのだけど、「82年生まれ、キム・ジヨン」の翻訳者・斎藤真理子と鴻巣友季子との対談やチョ・ナムジュ、パク・ソルメ、ハン・ガン、西加奈子、小山田浩子、高山羽根子他日韓の作家10人の短編競作などなど、内容的にもかなり充実していてすごい。さらに、11月にはこの特集をもとにした単行本も出るそうだ。

 

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