また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【書評】チョ・ナムジュ「ミカンの味」ー成績も家庭の事情も違う4人の中学生、彼女たちの悩みや悲しみ、寂しさには強く共感するリアルさがある

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!ヨシタケシンスケ 「あんなにあんなに」!矢部太郎「ぼくのお父さん」、片岡義男の新作も気になる(2021.6/3週)

 

 出る本、というか絵本。ヨシタケシンスケ 「あんなにあんなに」(6/15)出ます。今までの絵本作家って、1年にたくさん本を出したりはしないと思うのだけど、スキマ絵本作家を自認するヨシタケさんはどんどん出しちゃう。それがなんだかうれしい。さて、今回のスキマは「あんなに」!!!!

子育ては「あんなに」の連続。あんなにほしがってたのに、あんなにしんぱいしたのに、あんなに小さかったのに―。日常にあふれるたくさんの「あんなに」の中で、子どもは大人になっていく―。
大人気の絵本作家・ヨシタケシンスケによる、こどもと昔こどもだったすべての人に届けたい、ちょっと目頭が熱くなっちゃうやさしい絵本。

 

◯ヨシタケシンスケさんの他の絵本の感想などはこちら!

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【文学賞】第165回芥川賞・直木賞(令和3年上半期)候補作が発表に!選考会は7月14日です

 今年上半期の芥川賞、直木賞候補作が発表になりました。どちらも5作。芥川賞、哲学者の千葉さんは前作でもノミネートされたと記憶しています。李琴峰さんもノミネートがあったなぁ。後の人々はちょっと分からない。前回は宇佐見りんさん「推し、燃ゆ」で盛り上がったのですが、さて、今回は???

 

【芥川賞候補】

 

◯石沢麻横依『貝に続く場所にて』(群像六月号)
◯くどうれいん『氷柱の声』(群像四月号)
◯高瀬隼子『水たまりで息をする』(すばる三月号)7/13発売予定
◯千葉雅也『オーバーヒート』(新潮六月号)
◯李琴峰氏『彼岸花が咲く島』(文學界三月号)6/25発売予定

 
 ◯芥川賞の詳細は日本文学振興会のHPから

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【書評】宇佐美まこと「夜の声を聴く」ー「よろず相談承ります」の看板をあげるリサイクル店「月世界」、そこには誰も知らない大きな秘密があった

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!坂元裕二「大豆田とわ子と三人の元夫1」シナリオ本、出ます!ペク・ヒナの絵本「お月さんのシャーベット」も気になる(2021.6/2週)

 

 抜群におもしろい春ドラマ(視聴率はなぜかイマイチ)「大豆田とわ子と三人の元夫1」(6/9)、坂元裕二のシナリオ本が早くも出ます。1話から5話までを収録。2は7月発売が決まっています。

 

 今シーズンは視聴率だけでいうと「イチケイのカラス」が唯一平均で2桁越えですが、あとはこの「大豆田〜」も「リコカツ」も「コントが始まる」も視聴率イマイチなのです。最近、10代20代の約半数はテレビを見ないという統計が出ましたが、ううむ、どうなんですかね?ドラマも見ないのか?TVerなどで見ているのか?何れにしても坂元裕二らしさが横溢するこのドラマ、セリフもじっくりと楽しみたい気分。これは買いだな。

 

 ◯坂元裕二ファンならこれもぜひ! 

 

【映像化】この夏公開の気になる映画化、アニメ化!村上春樹「ドライブ・マイ・カー」佐藤正午「鳩の撃退法」上橋菜穂子「鹿の王」!

【書評】宮部みゆき「魂手形 三島屋変調百物語七之続」ー語って語り捨て、聞いて聞き捨て、ここには本当の人間の怖さがある

 

 語り手1人聞き手1人、「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」という三島屋の変わり百物語もこれで7巻目。聞き手も三島屋主人の姪おちかから次男坊富次郎へと変わった。彼になってこれが2巻目となる。

 

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