今年のマイベスト、決めました。例年同様、読書ノートを見ながらランクインしそうな本をピックアップしていったのですが、あとで調べたら、あれもこれもそれも今年発売じゃなかった。ううむ、ちょっと焦ったけれど、とにもかくにも決めましたよ。「今年刊行されたものに限ったマイベスト」です。リンクで僕の書評が読めます。
1川上弘美「森へ行きましょう」
3佐藤正午「月の満ち欠け」
4ミロコマチコ「まっくらやみのまっくろ」
5酒井駒子「森のノート」
6又吉直樹「劇場」
7宮部みゆき「この世の春」
9ヨシタケシンスケ「あるかしら書店」
10 村上春樹「騎士団長殺し」
12月までは燃え殻さんの小説が1位と思っていたのですが、うううむ、やっぱり川上弘美はすごい。毎年、こういう刺激的な小説を読みたいです。燃え殻さんのは思い出に突き刺さる不思議な力がある物語。直木賞受賞の「月の満ち欠け」、佐藤さんの小説ではベストではないけれど、こういうのを書いて本当に堪能できるのはこの人の力。
僕のベストでは絵本やコミックも平等に入れていますが、4位のミロコマチコ さんと9位のヨシタケシンスケさんはもうマイベストの常連に。今、この2人を見ておかなくちゃ絶対ダメですよ。うん!!!ミロコマチコの混沌とそこから突き抜ける力、ヨシタケシンスケの図抜けた自由さとそこから生まれるアイデア!
5位の酒井さんのエッセイは絵の力も言葉の力も素晴らしかった。いつもそばに置いておきたい一冊です。8位のたむらさん「よるのおと」の青の美しさといったら!多くの人に手にとってもらいたいと思います。
6位の又吉、2作目も心に残る人とストーリー、次もその次も期待したい。7位の宮部みゆきは書き始めて30年!この小説はそのテーマに驚いた。さらに第一線でグイグイと!10位村上春樹は、こういう物語を紡ぐことができるのは彼だけ!とてもとてもおもしろく読んだ。以上、ベスト10でした。
さて、次は「今年読んだけれど、今年刊行ではない本のトップ5」です。分けてる意味があるのかないのかよくわかりませんが、とりあえず例年2つに分けて発表しています。
1吉田修一「怒り」
2塩田武士「罪の声」
3原田マハ「リーチ先生」
4谷口ジロー「ヴェネツィア」
5宮部みゆき×佐竹美保「ヨーレのクマー」
「怒り」は刊行年に読んでいれば間違いなくトップを争う小説。「罪の声」はグリコ・森永事件を題材にした、というだけでも評価されていい。「リーチ先生」の大河ドラマのようなおもしろさ!谷口ジローさんが亡くなったことが未だに信じられない。「ヴェネツィア」素晴らしいです。そして、最後は宮部みゆきさんが文章を書いて、佐竹美保さんが美しい絵を描いた物語。これはもっと話題になってもよかった絵本です。
以上、今年のマイベストでした。来年もとにかくおもしろい本が読めるといいなぁ。ではみなさん、よいお年を!当ブログを読んでいただいて本当にありがとうございました。来年もどうぞよろしく!!
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