大島弓子の猫エッセイコミック「キャットニップ」の新刊が出た。前シリーズの「グーグーだって猫である」は、2000年から2011年まで続いてその間に全6巻出たのだけど、主人公猫グーグーの死で終わってしまった。続編としてこの「キャットニップ」がスタートしたのが2014年。これはうれしかったなぁ。
「キャットニップ」は、2巻が2017年、そして先月この3巻が発売ということになるのだけど、内容的には全然変わってない。大島さんと飼い猫&外猫たちとの喧騒の日々だ。仕事する暇?があるのかな、と思うぐらいの猫まみれの毎日。うらやましい!飼い猫は1巻の時には12匹もいたのだけど現在では6匹。「でも少しもラクにならないのはなぜに?」と大島さんは嘆いている。まぁ、その答えは読めば分かるわけです。
猫たちも老いた。大島さんも最初の頃から19も歳を重ねている。冒頭の甲状腺低下症でしかも歯が痛いトラのエピソードに始まって、なんだか今回は病院通いのオンパレード!唯一の救いは2巻の表紙を飾ったビーが20歳の誕生日を迎えたこと。すごい!でも、そのビーも…。今回はお別れの話が多くて辛いのだけど、ついにビーも死んでしまう。大島さんの悲しみも尋常ではない。「ビーという美しい三毛猫が生きていた」という言葉で終わる回は涙なしでは読めない。
とにもかくにも大島弓子の猫愛よ!家猫も外猫も、区別も差別もしない愛の深さよ。「キャットニップ」よ、永遠に!!!
DATA◆大島弓子「キャットニップ3」(小学館)1,200円(税別)
◯キャットニップ1と2の感想はこちら
◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピーです)
飼い猫は12匹から6匹へ。でも、
少しもラクにならないのは
なぜだろう?
2019.12.12 あぁ、大掃除が身に沁みる!読書は朝井リョウの「どうしても生きてる」。
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