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【絵本/感想】ヨシタケシンスケ 「わたしのわごむはわたさない」-輪ゴム一つで思いが広がる想像力絵本の傑作

ヨシタケシンスケ 「わたしのわごむはわたさない


 家の中に輪ゴムが落ちてるのを見つけた女の子。喜び勇んでお母さんにおねだりする。「ねぇ このわごむ、わたしに ちょうだい!」、お母さんは「ああ。ドーゾ。」とそっけないが、女の子は大喜び!なぜならずっと欲しかったのだ。「わたしだけのもの」が。

 

 というわけで始まった「わたし」と「わごむ」のハネムーン!一緒にお風呂に入ったり、夜も一緒にベッドイン。さらにさらに夢は広がる。大人になったらこの輪ゴムでお洒落をしたいし、もらったたくさんのラブレターをこの輪ゴムで束ねたい。ケガをしたら腕を吊ったり、トレーニングにも利用できそう。輪ゴム一つでどんなところにもひとっ飛び。好きなところに行くことができる!

 

  この展開は一つのモノからどんどんと世界が広がっていく子供の世界そのものだ。しかも、その世界の広がり方がまさにヨシタケワールドで素晴らしい。輪ゴム一つで夢も未来も広がっていく「想像力絵本」って感じだ。で、いいな、いいな、と思いながらページをめくっていくと「…あら?」「あらら?」「あららら?」、あとはヒミツだけど、見事な着地!そうだよなぁ、そうなんだよなぁ、子供って。あぁユカイ!ユカイ!ユカイ!
DATA◆ヨシタケシンスケ 「わたしのわごむはわたさない」(PHP研究所)1,100円(税別)

 

 ◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピーです)

 

わたし、欲しかったの!

わたしだけのものが。

 

2019.12.25 メリークリスマス!誕生日もつつがなく終了して読書は小野不由美「白銀の墟 玄の月」2巻目。

 

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