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【書評】宮部みゆき「きたきた捕物帖」-これ1冊がプロローグ!宮部みゆきの「捕物帖」がついに始まった!!

 

 帯に「私がずっと書きたかった捕物帖です」と作者の言葉がある。もちろん宮部みゆきは捕り物もの?もいろいろと書いているが、「捕物帖」と名乗ったのはこれが初めて。「半七捕物帳」を書いた岡本綺堂をリスペクトしているので、このタイトルにはかなりの思い入れがあるような気がする。「新シリーズ始動」とも書いてあるけれど、最初のこの1巻は丸々1冊プロローグという感じがする。最後まで読んで「さぁ、始まり始まり!」という気分になるのだ。

 

  深川本町の岡っ引き・千吉親分がフグにあたって死んでしまうところから物語は始まる。16歳の北一は一番の下っ端。仕事は捕物の方ではなく親分の本業である文庫(読本などを入れる箱)売りの行商だった。さて、親分の跡目は?四人の兄ぃの誰かか?予想に反して、千吉は誰にも跡目を譲らず、十手返上することを以前から決めていたらしい。この展開がなかなかおもしろい。ただこの十手返上には千吉を含めた周囲の「ある思惑」があるような気がするのだが。

 

 千吉には目の見えない妻、松葉がいた。北一にとってはおかみさんであるこの女性も気になる人物。北一は今までの文庫売りを続けることになるのだが、近くで様々な事件が起こりいつの間にか巻き込まれてしまう。北一がその事件の話をすると松葉がちょっとした助言をし、彼を助ける。初めは松葉がアームチェア・ディテクティブ(安楽椅子探偵)的な役割を果たすのかと思っていたのだがちょっと違った。タイトルの「きたきた」の「きた」は、もちろん北一。そして、もう一人の「きた」は、4つに分かれた話の第3話に登場する。きた×きた&松葉、もう一人気になる男、用人青海新兵衛も加わって、奇想天外な捕物帖の始まり、始まり!ううむ、楽しいぞ。 DATA◆宮部みゆき「きたきた捕物帖」(PHP研究所)1600円(税別)

 

 ◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピーです)

宮部みゆき新捕物帖、始まる!

きたのか?きたのか?

きた!きた!きた!

 

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