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【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!燃え殻の小説第2弾「これはただの夏」、吉田修一「ブランド」。山下賢二「喫茶店で松本隆さんから聞いたこと」も気になる!(2021.7/5週)

 

 出る本。燃え殻「これはただの夏」(7/25)出ます。最初の小説「ボクたちはみんな大人になれなかった」が素晴らしかった燃え殻。その読後感はちょっと言葉では表現しにくいのだけど、またあの気持ちが蘇ってくるのだろうか?とてもとても楽しみ。

◯その瞬間、手にしたかったものが、目の前を駆け抜けていったような気がした…。

「普通がいちばん」「普通の大人になりなさい」と親に言われながら、周囲にあわせることや子どもが苦手で、なんとなく独身のまま、テレビ制作会社の仕事に忙殺されながら生きてきてしまった「ボク」。取引先の披露宴で知り合った女性と語り合い、唯一、まともにつきあえるテレビ局のディレクターにステージ4の末期癌が見つかる。そして、マンションのエントランスで別冊マーガレットを独り読んでいた小学生の明菜と会話を交わすうち、ひょんなことから面倒をみることに。ボクだけでなく、ボクのまわりの人たちもまた何者かになれず、何者かになることを強要されていたのかもしれない……。

 

「ボクたちはみんな大人になれなかった」の僕の書評はこちら!

 

 

 

 吉田修一「ブランド」(7/30)出ます。アマゾンの紹介文にもありますが企業の依頼で書いた小説や紀行文、エッセイなどをまとめたもの。多彩な吉田修一ワールドの中にはこういう世界もあるんですよね。これも楽しみ!

一流ブランドには
物語がある

『悪人』『怒り』『国宝』――
数多の賞を受賞し、世界的にも注目を集める著者が、第127回芥川賞受賞から20年にわたり広告で描いてきた、単行本未収録の贅沢な作品集。
エプソン、エルメス、大塚製薬、サントリー、JCB、ティファニー、日産、パナソニック……
錚々たる企業の依頼で描いてきた小説、紀行、エッセイを収録。

 

 

 さて、出た本。島田潤一郎さんの吉祥寺の一人出版社「夏葉社」から出た山下賢二「喫茶店で松本隆さんから聞いたこと」も気になる1冊。山下さんは京都の本屋ホホホ座の人。対談ではなく、喫茶店での松本さんとの話を山下さんがまとめた本です。松本隆ファンとしてはこれも気になるぞ。

 

◯夏葉社のツイッターから

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