東京・国立新美術館での展示は10月2日で終わってしまったのですが、自分の覚え書きと、大阪の中之島美術館で10月26日から開催予定なので参考になればと思い、僕の感想を。これ、けっこう刺激的でおもしろかった。
行こうと思ったのは「光」をテーマにした美術館展だったこと。テート美術館は英国を代表する国立の美術館。何度か日本でも美術館展をやってたと記憶してます。東京展では18世紀末から現代まで約200年の間に創られた「光」をテーマにした作品約120点が展示されました。
副題は「ターナー、印象派から現代へ」。ターナーはまさに光の画家で数は少ないけど「湖に沈む夕日」など彼らしい作品が出展されててよかったです。印象派はモネやピサロ。さらに、デンマークのハマスホイなど19世紀末の作品はまさに光が大きなテーマ。光というか光と影ですね。現代に近づくとラースローやカンディンスキー、マーク・ロスコ、ブリジット・ライリーなどの画家たちが光と色との関係を追求していてこれもまたおもしろい。今回の白眉はゲルハルト・リヒターの「アブストラクト・ペインティング(726)」でやっぱりリヒターはすごいなぁ。
さらに、様々なアーティストによるキネティックアートやインスタレーションや映像。魅力的な展示が多くてザワザワしてくる。結局、アートにとって光は一番と言っていいくらいに大きなテーマでターナーや印象派が求めていたものを現代のアーティストも探し求めていることがよく分かった。いやいやこれはいいですよ。大阪周辺の人はぜひぜひ!
◆DATA「テート美術館展 光ーターナー、印象派から現在へ」国立新美術館 10月2日まで 大阪中之島美術館 10月26日~2024年1月14日