また、本の話をしてる

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【コミック】第26回手塚治虫文化賞、マンガ大賞は魚豊さん「チ。ー地球の運動についてー」に決定!新生賞は谷口菜津子さん、短編賞はオカヤイヅミさんが選ばれました

 

 手塚治虫文化賞、今年のマンガ大賞が決まりました!魚豊(うおと)さんの「チ。ー地球の運動についてー」!魚豊さん24歳。すげぇ!パチパチパチ!!中世ヨーロッパを舞台に異端とされた地動説の研究に挑む人々を描いた物語で今月完結。現在7巻まで出ています。全8巻!このタイトル、地・知・血が意識されてるようです。ううむ、これは気になる!アマゾンの紹介文から一部を。

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【コミック/感想】今日マチ子「Distance わたしの #stayhome日記」ー2020.4月から2021.4月まで。この日常もまたコロナの時代のリアルだ!

【コミック】第25回手塚治虫文化賞、マンガ大賞は山下和美さん「ランド」に決定!短編賞は「消えたママ友」他の野原広子さん!

 

 さてさて恒例の手塚治虫文化賞ですが、今年のマンガ大賞は山下和美さんの「ランド」に決まりました。パチパチパチ!!この作品、2015年に第1巻が出て去年9月に全11巻で完結しています。朝日新聞の紹介文によると

大災害、放射性廃棄物、格差、老い…現代の我々が直面する問題を骨太な物語に織り込んだ。未知のウイルス出現で都市を閉鎖する事態を描き、現実を先取りしてしまった。

 とあります。うむ、そうなんだ!選考経過を読むと「鬼滅の刃」「約束のネバーランド」「ランド」の争いになり、「鬼滅」を押す声が最初は強かったようですが、最終的な議論の結果、「ランド」に決まったようです。「鬼滅」は社会現象を生み出した功績を理由に特別賞に選ばれています。「鬼滅」、去年も一番の評価だったのですが「完結まで見極めたい」ということで外れたんですけどね。

 

◯特別賞 「鬼滅の刃」吾峠呼世晴

 

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【書評】「フジモトマサル 傑作集」ーこれはうれしい!マンガの仕事の傑作集。単行本未収録作品も!

 

 フジモトマサルさんといえばコロナ・ブックスから出ている「フジモトマサルの仕事」という彼の仕事を通覧したすごくいい1冊がある。コロナ・ブックスは「とんぼの本」のようなビジュアルブックでムダなく充実した内容で素晴らしい。イラストの仕事やなぞなぞ、回文、装丁や挿画、さらには村上春樹、糸井重里、北村薫他のエッセイなどなどなど。豊崎由美さんによるロングインタビューが圧巻だ。で、こちら「フジモトマサル傑作集」はマンガの仕事の傑作集だ。エッセイやなぞなぞ、挿画なども少しは登場するけれど、基本的にはマンガ!

 

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【コミック/感想】吉田秋生「詩歌川百景」-山形県河鹿沢、美しい川が流れる温泉町を舞台に吉田秋生の新しい物語が幕を開けた

【コミック/感想】谷口ジロー「歩くひと」完全版-犬と一緒に、1人でブラブラと彼は散歩する。家の周りをゆっくりと

【コミック/感想】ニック・ドルナソ「サブリナ」-グラフィックノベル初のブッカー賞ノミネート!1人の女性の失踪からすべては始まる。スゴイぞ、ニック・ドルナソ!