イチローの引退は既定路線といえばそうなのだけど、ファンとしては今年オープン戦から活躍してレギュラーシーズンも、という淡い期待があった。でも、残念ながらそうはならなかった。やはり1年のブランクは大きかったのかなぁ。いずれにしても、いろいろな意味で野球やベースボールの魅力を体現し、僕らに見せてくれた彼には最大限の拍手を送りたい。本当に楽しかったです。
さて、引退会見でも実証?されたわけだけど、イチローがおもしろいのはその分析能力とそれを言葉にするコメント能力。というわけで、オススメの本2冊はどちらもインタビューとトーク集。でも、この2冊、まったく違う。
ひとつは文春新書から2010年に出た「イチロー・インタヴューズ」。「Number」等で活躍しているスポーツライター石田雄太が出した本だ。インタビュー形式ではなく話を元に石田が記事にしているものも多いのだけど、ここで語られる打撃論は僕のような単なる野球ファンでも興奮させられる。大リーグの戦いの中でどれだけ彼が苦しみ、戦ってきたのか、今こそ読んで欲しい1冊。詳しくはこちらで。
もう1冊は2004年に出て2010年に朝日文庫で文庫化された「イチローに糸井重里が聞く」。BSデジタル放送の公開対談をまとめたものだ。あのぉ、この2人って喋りのスタイルがなんだか似てるんだよね。引退会見を見てる時もそう思いました。で、こちらでももちろん野球のことはたくさん話されています。でも、そうじゃないことも糸井さんはいろいろ聞いていて、そこがとてもおもしろい。人間イチローを知ることができる1冊、これもまたおすすめ。こちらも紹介文をぜひ!
そして、これから出る雑誌、3月28日発売「Number」の引退緊急特集号は当然買うし、そのあとに出るであろう「Number」のスペシャル号は絶対欲しい。いや、もうこれは買うしかないよね。
◯イチロー引退会見を「読む」ならば、こちらがおすすめ!
◯追記(2019.1126)-「イチロー・インタビューズ」後のインタビューも含めた総集編となる石田さんの「イチロー・インタビューズ 激闘の軌跡2000-2019 」も2019年8月に出ています。「イチロー・インタビューズ」は文春新書から出ていてお手頃でしたがこちらは単行本での発売です。
◯追記(2021.10.18)- こちらはイチローを記者としてずっと追い続けてきた小西慶三がMLB時代2001-2019の取材ノートをまとめた「Number」の人気連載の書籍化。ここにはメジャーリーガー・イチローのすべてがある。ファン必読の一冊。
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