24回を迎えた手塚治虫文化賞、今年のマンガ大賞は高浜寛さんの「ニュクスの角灯(ランタン)」に決まりました!パチパチパチ!!この作品、2016年に第1巻が出て去年の8月に完結した全6巻のコミックです。西南戦争で両親を亡くした主人公の少女が長崎の道具屋の売り子になってベルエポックのパリで成長していく明治アンティーク浪漫。第21回文化庁メディア芸術祭マンガ部門「優秀賞」も受賞しています。選考委員のマンガ研究家ヤマダトモコさんは「作者の新境地。完結の今こそ賞を」、同じく選考委員の女優杏さんは「史実を絡めつつ未来へ向かわせる物語」と評しています。高浜さん、デビュー以来、欧米で高い評価を受けていて既刊の多くがフランス語に翻訳されているそうです。すごい!
朝日新聞には選考過程も書いてありますが一次選考と推薦ではあの「鬼滅の刃」が共に1位だったそうですが、完結まで見極めたいということで完結して評価の高かった「ニュクスの角灯」が選ばれたということです。
うれしいのは新生賞。「水は海に向かって流れる」を読んだばかりの田島列島さんが受賞しました。パチパチパチ!選考委員でマンガ解説者の南信長さんは「底知れぬ才能。会話の間、リズムがうまい」と評しています。ううむ、田島さんの他の作品も読まなければ!!
◯「水は海に向かって流れる」の僕の感想はこちら!
短編賞は和山やまさんの「夢中さ、きみに。」。これは「水は海に向かって流れる」が2位になった雑誌「フリースタイル」の特集「THE BEST MANGA 2020 このマンガを読め!」で1位になった作品です。選考委員の学習院大教授中条省平さんは「これまでのギャグにないオリジナリティに脱帽」という評。少しズレた高校生らの話。ううむ、これも気になるぞ。
そして、「サザエさん」の長谷川町子さんが特別賞!今年が生誕100年だそうです。東京の桜新町に長谷川町子美術館がありますが、分館として長谷川町子記念館もできるそうです(コロナのため開館延期)。長谷川さんにもパチパチパチ!
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