また、本の話をしてる

おすすめ本の紹介や書評、新刊案内など、本関連の最新ニュースを中心にお届けします。

【新刊案内】出る本、出た本、気になる新刊!綿矢りさ「オーラの発表会」、そして岸政彦編「東京の生活史」ううむ、気になる!(2021.9/4週)

 

 出た本。綿矢りさ「オーラの発表会」出てました。綿矢さんの小説は読んだり読まなかったりですが、原作になった映画はけっこう見てる。「勝手にふるえてろ」はかなり好きでした。で、これ、いいタイトルだなぁ。どんな話なのかアマゾンの紹介文を。

 

海松子(みるこ)、大学一年生。
他人に興味を抱いたり、気持ちを推しはかったりするのが苦手。
趣味は凧揚げ。特技はまわりの人に脳内で(ちょっと失礼な)あだ名をつけること。
友達は「まね師」の萌音(もね)、ひとりだけ。
なのに、幼馴染の同い年男子と、男前の社会人から、 気づけばアプローチを受けていて……。

「あんまり群れないから一匹狼系なんだと思ってた」「片井さんておもしろいね」「もし良かったらまた会ってください」「しばらくは彼氏作らないでいて」「順調にやらかしてるね」
――「で、あんたはさ、高校卒業と大学入学の間に、いったい何があったの?」

綿矢りさデビュー20周年!
他人の気持ちを読めない女子の、不器用で愛おしい恋愛未満小説。

 

 そうかデビュー20周年か。ううむ、これは気になる。これは読むべきだなぁ。読むことにしよう!!

 

 さて、出る本。岸政彦編「東京の生活史」(9/21)出ます。話題の一冊!NHKのETV特集でも取り上げられました。アマゾンの紹介文、長くなるので2箇所抜粋します。
 
150人が語り、150人が聞いた、東京の人生
いまを生きる人びとの膨大な語りを一冊に収録した、かつてないスケールで編まれたインタビュー集。

……人生とは、あるいは生活史とは、要するにそれはそのつどの行為選択の連鎖である。そのつどその場所で私たちは、なんとかしてより良く生きようと、懸命になって選択を続ける。ひとつの行為は次の行為を生み、ひとつの選択は次の選択に結びついていく。こうしてひとつの、必然としか言いようのない、「人生」というものが連なっていくのだ。
 
たまたま集まった聞き手の方が、たまたまひとりの知り合いに声をかけ、その生活史を聞く。それを持ち寄って、一冊の本にする。ここに並んでいるのは、ただの偶然で集められた、それぞれに必然的な語りだ。
だからこの本は、都市を、あるいは東京を、遂行的に再現する作品である。本書の成り立ち自体が、東京の成り立ちを再現しているのである。それは東京の「代表」でもなければ「縮図」でもない。それは、東京のあらゆる人びとの交わりと集まりを縮小コピーした模型ではないのだ。ただ本書は、偶然と必然によって集められた語りが並んでいる。そして、その、偶然と必然によって人びとが隣り合っている、ということそのものが、「東京」を再現しているのである。
 
 作家でもある社会学の君政彦さんが編者の1冊。膨大なインタビューを通して「東京」を再現するという試み。ううむ、これはぜひぜひ読みたいなぁ。厚くて高いけど。

 

◯「東京の生活史」プロジェクトのページ。目次も掲載!

  ◯「ETV特集」はNHKプラスで見逃し配信があります。9月25日午後11:59まで。再放送は9月23日午前0時から放送。詳細は下記から。

 

 

2021.9.20  昨日今日と東京は気持ちのいい天気。また人出が増えているようだ。読書はアイリーン・M・ペパーバーグ「アレックスとわたし」。