さて、ちょっと遅くなりましたが「本の雑誌」の年間ベスト10、発表です。超極私的といえば僕のベストよりもさらに極私的な感じもしますが、だからこそこのベストは価値がある。いつもとても楽しみです。
で、第1位は奥田英朗「リバー」。ううむ、奥田さんはちょっとしか読んだことがない。帯にもありますが群像劇で圧巻の犯罪小説。登場人物のキャラがどれもすごく立っているそうです。2位以下もドドッと!
1 奥田英朗「リバー」
2 中澤雄大「狂伝 佐藤泰志」
既読はですねぇ、早見さんの「八月の母」だけでした。まぁ、毎年のことではありますが。うむ。さて、2位は「狂伝 佐藤泰志」。佐藤泰志の小説は大好きだけど、なんだかすご〜いダメ人間だったらしい。そうなのか。ううううむ。外国の本は3冊と例年より多い感じ。3位ダグラス・スチュアート「シャギー・ベイン」はイギリスの貧乏もので「ケンローチに映画化してほしいNo.1 」とか。なるほど、なんか分かる。4位カミーラ・シャムジー「帰りたい」、ロンドンに暮らすイスラム系の3人の姉弟の話。ISに入ってしまった弟を妹がなんとか帰国させようとする物語らしい。7位ジェームス・モンタギュー「ULTRAS」は「世界最凶のゴール裏ジャーニー」と副題にあるようにサッカー本。しかし、この人々、右翼だったり左翼だったりギャングだったり、なんだがヤバイらしい。そうか、そうなのか。
5位「介護者D」6位「絞め殺しの樹」はどちらも河﨑秋子!名前は知ってるけど読んだことない。同じ人が書いたとは思えないほどまったく違う物語らしい。2022年は河﨑秋子の年だったという話も。ほんとかよ!!
え〜っとあとは8、9、10位か。既読の早見和真「八月の母」、なんかすごいんですけどね。でも僕はベスト10には入れなかった。感想はこちらから。
9位はあの鈴木エイト氏の「自民党の統一教会汚染追跡3000日」。3000日だからなぁ。ノンフィクションはこの1冊。そして、10位はパリッコ、スズキナオの「ご自由にお持ちくださいを見つけるまで家に帰れない一日」、「酒の穴」というユニットの2人の「コロナ禍の日常を豊かにするヒントがある」対談集。
ううむ、なんか今回は個人的にあまり惹かれる本がなかったなぁ。「狂伝 佐藤泰志」はやっぱり読みたいけど。詳細はぜひぜひ「本の雑誌」の1月号を。他にも、SF、ミステリー、時代小説、現代文学、ノンフィクション、エンターテインメントなど各分野のベスト10や作家・評論家など31名の「私のベスト3」もあります。
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