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【絵本/感想】ペク・ヒナ・作 長谷川義史・訳「ゆめのごちそう」ーひと足先に生まれたにいちゃんカエルが弟たちのために大奮闘!アニメのセル画手法を使った表現がなかなかいい!

 

 韓国の絵本作家ペク・ヒナの日本での最新の絵本。この人、「天女銭湯「あめだま」など人形を使ったユニークな絵本作りで日本でも人気がある。同じ絵本作家である長谷川義史がずっと翻訳を担当していて、その関西弁訳がなんだかすごくいい味を出してる。今回の訳者も長谷川さんだ。

 で、「ゆめのごちそう」、今回も人形を使うのかと思ったらなんとアニメのセル画手法を使ったもの。あぁ、これなかなかおもしろい。こういうの他の人もやってるのかな?物語の方はすご〜くシンプル。表紙のこのカエル、誰よりも早くカエルになったにいちゃんカエルだ。まだオタマジャクシでいる弟たちのために彼がエサ取りに奮闘する、というのがこの絵本のストーリー。

 まず、このにいちゃんカエルとオタマジャクシの弟たちの造形がいい。ビューンと舌を伸ばしてハエを取るにいちゃんの大活躍がスゴイ。「にいちゃん!おなかすいた」の声に応えて

 

しゅわっちょ!しゅわっちょ!はっ!よっ!

 など奇声を発しながらハエを取りまくるにいちゃん。「にいちゃんこっちも!」「にいちゃんぼくにも!」、張り切りすぎて面の葉っぱの上でグッタリと横たわるにいちゃんカエルが愛おしい。

 

 ラスト近くハエ取りに疲れ果てたにいちゃんに「ゆめのごちそう」が!そのメニューは?すごいごちそうだけど「ちめたいヤクルト」も付いてるぞ。詳しくはぜひ絵本を!そして、なんだかかっこええにいちゃんの活躍はまだまだ続くのだ。

◆DATA ペク・ヒナ・作 長谷川義史・訳「ゆめのごちそう」(ブロンズ新社)

 

◯勝手に帯コピー(僕が考えた帯のコピー、引用も)

 

◯ペク・ヒナの他の絵本の感想などはこちら!!

 

 

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